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AI動画のカメラワーク・プロンプト完全ガイド:ショット別に解説

Long Cheng
AI動画モデルが理解するカメラの言葉を学びましょう。ショットサイズ、アングル、ドリー・オービット・クレーンなどの動きを、ショットごとにそのまま使えるプロンプト付きで解説します。
AI動画のカメラワーク・プロンプト完全ガイド:ショット別に解説
how-to
camera
prompts
veo4

夕暮れの崖に立つ灯台について、細かくプロンプトを書いたとします。シーンは思いどおりに仕上がったのに、カメラは左へ流れ、少しズームし、理由もなく揺れてしまう。絵そのものは悪くないのに、クリップ全体がどこか素人っぽく見えます。

原因はたいていシンプルです。プロンプトが「何を映すか」だけを書き、「どう撮るか」に触れていなかったため、モデルが勝手にカメラワークを選んでしまったのです。

このガイドでは、AI動画モデルが反応するカメラの語彙、つまりショットサイズ、アングル、カメラの動きを、それぞれコピーして使えるプロンプト付きで紹介します。


プロンプトでカメラの言葉が重要な理由

同じ被写体でも、カメラ次第で伝わる印象は大きく変わります。

  • 顔へのゆっくりとしたプッシュインは「注目して。この人の内面で何かが変わろうとしている」と語ります。
  • 同じ顔からのプルアウトは「この人がどれほど小さく、孤独かを見て」と語ります。
  • その顔を手持ちで撮れば「これは今まさに起きていて、穏やかではない」と語ります。

しかもクリップは短いものです。veo4.devでは、Veo 4は4秒・6秒・8秒、KlingとSeedance 2.0は5秒または10秒、Hailuo 2は1080pで6秒、512pと768pで6秒または10秒のクリップを生成します。明確なカメラのアイデアを入れられるのは1つだけ。だからこそ、カメラについての一文は被写体の一文と同じくらい丁寧に書く価値があります。


パート1:ショットサイズ

ショットサイズとは、被写体がフレームにどれだけ収まるかのことです。プロンプトの冒頭で指定しましょう。

ショットサイズフレームに映るもの向いている用途
エクストリーム・ワイドショット広大な場所の中に小さく映る被写体スケール感、孤独感、オープニング
ワイドショット被写体の全身と周囲の環境アクション、ロケーション、状況説明
ミディアムショット被写体の腰から上会話、商品デモ、プレゼンター
クローズアップ顔や1つの物体感情、ディテール、質感
エクストリーム・クローズアップ目や時計の文字盤など、小さな1点ドラマ、リビール、商品のマクロショット
Extreme wide shot of a lone hiker crossing a white salt flat at sunrise, the horizon perfectly flat, long soft shadows, static camera.

(日の出の白い塩原を横切る一人のハイカーを、固定カメラの超ロングショットで。)

Close-up of an old fisherman's weathered hands tying a knot in wet rope, shallow depth of field, warm morning light.

(濡れたロープを結ぶ老漁師の手のクローズアップ。浅い被写界深度と温かな朝の光で。)


パート2:カメラアングル

アングルとは被写体に対するカメラの位置のことで、視聴者が被写体をどう感じるかを左右します。

アイレベル

中立的で誠実な印象です。インタビュー、プレゼンター、日常のシーンに使いましょう。

ローアングル

カメラが見上げる構図です。被写体は力強く、大きく、あるいは威圧的に見えます。

Low-angle shot of a basketball player standing under the hoop, looking down at the camera, stadium lights flaring behind him, slow push-in.

ハイアングル

カメラが見下ろす構図です。被写体は小さく、疲れて、あるいは弱々しく見えます。

真俯瞰(トップダウン)

カメラが真下を向く構図です。料理、デスク、ボードゲーム、フラットレイによく合います。

Top-down overhead shot of hands arranging fresh sushi on a dark slate board, clean studio lighting, static camera.

パート3:カメラの動き

以下のプロンプトはすべて、動きの種類・方向・速度を明記しています。速度を省くと、モデルが勝手に決めてしまいます。

固定ショット(スタティック)

カメラは動かず、被写体だけが動きます。意図的で落ち着いた印象になり、アクションが複雑なときに最も安全な選択です。

Static shot, eye level. A barista pours steamed milk into a cup, drawing a leaf pattern in the foam. Soft window light, shallow depth of field.

veo4.devでは、Seedance 2.0の設定にカメラ固定オプションもあります。フレームを固定したいときはこれをオンにし、プロンプトにも「static shot」を残して、2つの指示を一致させましょう。

プッシュイン(ドリーイン)

カメラが物理的に被写体へ近づきます。集中と緊張感を高めます。

Slow dolly push-in toward a young woman reading a letter at a kitchen table, her expression changing from calm to shock, warm evening light.

プルアウト(ドリーアウト)

カメラが被写体から離れ、周囲の様子を明らかにします。エンディングやリビールに最適です。

Slow pull-out from a close-up of a single red tent to a wide shot of an enormous snowy mountain valley, the tent becoming a tiny dot.

パン

カメラは同じ位置のまま左右に向きを変えます。動きを追ったり、シーンを横方向に見せたりするのに使います。

Slow pan from left to right across a crowded night market, steam rising from food stalls, paper lanterns glowing, people walking past.

ティルト

カメラは同じ位置のまま上下に向きを変えます。ティルトアップは高さを見せる定番の手法です。

Slow tilt up from the base of a giant redwood tree to its canopy, sunlight breaking through the high branches, morning mist.

トラッキングショット

カメラが被写体と同じ速度で並走します。混乱させずにエネルギーを生み出せます。

Tracking shot moving alongside a cyclist riding along a coastal road, the camera at the same speed, ocean on the right, golden hour light.

オービット(アークショット)

カメラが被写体の周りを回ります。ヒロイックで高級感のある印象になるため、商品撮影で特に人気です。

Slow 180-degree orbit around a glass perfume bottle on a black reflective surface, soft rim light, tiny particles floating in the air.

クレーンショット

カメラが垂直方向に上昇または下降します。多くの場合、被写体を捉えたまま動きます。シーンの最後のクレーンアップは、締めくくりの一言のように感じられます。

Crane shot rising from a couple dancing in an empty town square to a high view of the whole square at night, string lights overhead.

手持ち(ハンドヘルド)

人がカメラを持っているような、わずかで自然な揺れです。生々しく、ドキュメンタリー風で、切迫した印象になります。

Handheld camera, documentary style. A street musician plays saxophone on a subway platform as a train arrives, people rushing past, natural light.

ドローンショット(空撮)

高い位置からなめらかに飛ぶような視点です。風景、都市、道路、海岸線に最適です。

Aerial drone shot flying forward over a winding mountain road through autumn forest, a single red car driving through the curves, soft morning fog.

ズーム

ズームはカメラの位置ではなくレンズを変えるため、ドリーのように背景が動くことはありません。素早い「クラッシュズーム」はコミカルにもドラマチックにもなります。

Fast crash zoom into the face of a surprised cat as a cucumber appears next to it, comedic timing, bright kitchen.

ラックフォーカス

カメラは動かず、ピントだけがある被写体から別の被写体へ移ります。固定されたフレームの中で視聴者の視線を導きます。

Static close-up, rack focus from raindrops on a window in the foreground to a woman standing outside under a streetlight in the background.

カメラ指定のためのシンプルなテンプレート

この順番で書けば、カメラがランダムに動くことはほとんどなくなります。

[Shot size], [angle]. [Camera move] [direction] [speed]. [Subject and action]. [Light and mood].

(ショットサイズ、アングル。カメラの動き・方向・速度。被写体と動作。光と雰囲気。)

テンプレートに当てはめた例です。

Medium shot, low angle. Slow push-in. A chef flips vegetables in a flaming wok, sparks rising. Dark kitchen, warm orange firelight.

すべての項目を埋める必要はありません。カメラが重要なときは、シーンの描写に埋もれないよう最初の一文に入れましょう。


よくある失敗と直し方

短いクリップに複数の動きを詰め込む

「左にパンして、ティルトアップして、オービットして、クレーンダウン」は5秒や8秒には収まりません。モデルはすべてを混ぜ合わせ、ふらついた軌道にしてしまいます。1クリップにつき動きは1つにしましょう。 2つの動きが欲しいなら、2本のクリップを生成してつなぎ合わせます。

うまくいきやすい組み合わせもあります。メインの動きに、ずっと小さなサブの動きを加える方法で、たとえば「slow orbit with a slight rise」(わずかに上昇しながらのゆっくりとしたオービット)です。

速度を書き忘れる

「Push-in」だけだと、速くてぎこちない動きになることがあります。勢いを出したいとき以外は、「slow」「gentle」「smooth」を加えましょう。

アクションとぶつかる

ダンサーが素早く回転しているのにカメラも素早くオービットすると、動きはただのノイズになります。被写体がよく動くときは、カメラを落ち着かせましょう。

指示が矛盾している

「Static shot, handheld」は、モデルに正反対の2つの指示を与えています。カメラの一文を読み返し、他と食い違う言葉を削りましょう。

カメラは書いたのに、被写体の動きを書いていない

止まったシーンの上をカメラが動くだけでは、スライドショーのように見えます。風になびく髪、立ちのぼる湯気など、被写体にも何か動きを与えましょう。

フレームの形を無視する

パンやドローンショットのような横に広い動きは、16:9で最も映えます。縦型9:16のクリップでは、パンよりもティルトやクレーンのほうが縦長のフレームを生かせます。veo4.devでは、Veo 4、Kling、Seedance 2.0のいずれも16:9と9:16の両方に対応しているので、動きを書く前にアスペクト比を決めましょう。縦型の構図について詳しくは、TikTok、Reels、YouTube ShortsのためのAI縦型動画の作り方をご覧ください。

これらを直してもカメラが思いどおりに動かない場合は、AI動画がおかしく見える理由で、さらに多くの問題とプロンプトでの直し方を紹介しています。同じ人物を複数のショットで撮るときは、複数のAI動画クリップで同じキャラクターを一貫させる方法もあわせて読んでみてください。


よくある質問

AI動画で最も安定するカメラの動きはどれですか?

固定ショットとゆっくりとしたプッシュインが最も予測しやすい動きです。まずはこの2つから始め、その後でオービット、クレーン、ドローンショットに挑戦しましょう。

ドリーとズームの違いは何ですか?

ドリーはカメラ自体が空間を移動するため、被写体に対して背景が動きます。ズームはレンズを変えるだけです。奥行きを出したいなら「dolly push-in」、平面的な効果なら「zoom in」と書きましょう。

ネガティブプロンプトで不要なカメラの揺れを防げますか?

veo4.devでは、Klingモデルはネガティブプロンプトをモデルに渡すため、「camera shake, jitter, sudden zoom」と指定すると効果がある場合があります。どのモデルでも、「static shot, smooth and stable」のような明確なポジティブ指示のほうが確実な対策です。

画像から動画を作るときにカメラの動きをつけるには?

画像を最初のフレームとして追加し、動きだけを書きます。つまり、カメラの動き、その速度、被写体の動作です。シーンは画像がすでに示しているので、それを繰り返すのはプロンプトの無駄になります。

1つのクリップにカメラの動きはいくつ入れるべきですか?

1つです。4〜10秒のクリップでは、明確な動きを1つにするのが最もきれいな結果になります。


さっそく試してみましょう

このガイドからショットを1つ選んでプロンプトをコピーし、被写体だけを変えてみてください。次に被写体はそのままでカメラの動きだけを変え、2本のクリップを並べて見比べましょう。

AI動画ジェネレーターを開いて始めるか、Veo 4のページでカメラワークを試してみてください。商品のオービットやプッシュインについては、AI商品動画広告の実践ワークフローでこれらの動きを実際に活用しています。プランとクレジットのオプションは料金ページでご確認いただけます。